INFORMATION

お知らせ

NAGASHIKI SHIPPING CO., LTD.
2021年8月2日
「WAKASHIO」号 座礁事故に関する原因及び再発防止への取り組みについて


 OKIYO MARITIME CORP. (長鋪汽船株式会社 代表取締役: 長鋪 慶明、本社: 岡山県笠岡市のパナマ子会社) が所有するばら積み貨物船WAKASHIO(以下、本船)がモーリシャス島東岸沖で昨年7月25日19:25(現地時間)に座礁し、8月6日08:00(現地時間)に燃料油が流出した件について、報告いたします。

 本船から流出した油のうち沿岸約30キロにわたり漂着した油は関係当局や現地住民の皆様、並びに油獨清掃業者のご尽力により本年1月9日に除去作業が完了し、後日、モーリシャス当局及びモーリシャス政府より委嘱されたフランスの環境調査会社によりSign Off Surveyが実施されました。同年1月27日に行われたSign Off Surveyに関する会議に於いて環境調査会社より清掃基準と合わせ調査結果が説明され、どの場所においても環境調査会社が定めている清掃基準に達しており、これ以上の清掃は必要ない旨の見解が示され、出席者から反対意見が出されることはありませんでした。会議の終わりに環境省のチェアマンより、本日の会議をもって清掃が完了した事を認める旨の説明がなされました。  これにより本船から流出した油の回収は完了しましたが、引き続き残存部からの万一の油分流出に備え、清掃業者を起用して拡散防止設備を備え、油濁処理班を待機させて警戒にあたらせています。

 船尾部の残骸撤去作業について、契約を締結したLIANYUNGANG DALI UNDERWATER ENGINEERING CO., LTD(以下DALI社、本社:中国)は、昨年12月11日より現地にて船尾部の保守作業を開始しています。撤去作業開始に向けた資機材の 調達と準備に予想以上の時間を要し、実際の撤去作業開始は本年2月17日からの開始となりました。その後、3月中旬以降は現地の海象・気象が悪く(悪天候)作業が行えない状況が現在まで続いています。海象・気象が穏やかにならなければ作業の再開は出来ませんが、DALI社は引き続き現地で待機しており、いつでも作業を再開できる体制をとっています。海象・気象の回復が見込まれる9月後半に作業を再開できることを期待しています。

 地域社会や個人からの問い合わせ、クレーム、懸念、および苦情に対応するため、あらゆる状況に対応し、アクセスしやすい仕組みを構築しています。現地のブルーエコノミー、海洋資源、水産・海運省が現地の苦情や請求の窓口となっており、モーリシャス当局と協力しながら、適用法および国際条約に従って誠意を持って対応しております。

 事故原因の究明につきましては現在も続いてモーリシャス当局による調査や船長・ 一等航海士に対する取り調べが行われており、当社も全面的に協力しております。事故から一年を迎え船尾部の残骸撤去作業はまだ完了していませんが、引き続きモーリシャス国の皆様並びに日本の関係当局と連携して、事故原因究明、環境保護そして船骸撤去に全力を尽くします。


【本船要目】
船 種:ばら積み貨物船
全 長:299.5メートル
全 幅:50.0メートル
乗組員:20名(インド人 3名、スリランカ人 1名、フィリピン人 16名)
船 籍:パナマ
船 主:OKIYO MARITIME CORP.(長鋪汽船株式会社の子会社)
竣工年:2007年5月

関連記事一覧

Translate »